マツダ RX-8
こんにちは、煩悩寺有恒です。
今日は、日本の誇る唯一のRE搭載車「RX-8」について叙述させて頂きたいと思います。例の如く、独断と偏見の塊ですので、ご了承下さい。
REエンジンの量産化に成功したのは、世界中でマツダだけです。ポルシェを含めた多くの会社が製造・開発を進めましたが、量産化のメリットや費用面、効率など様々な問題から開発を断念。マツダ、恐るべしです。
ハコスカGT-Rの時代にはサバンナRX-3などREエンジン車は、レシプロエンジンとは異なり、そのフリクションの無い慣性で回るREはパワーもあり、そのコンパクトさもあってGT-R軍団の連勝記録を49連勝でストップさせた事はご存じの方も多いでしょう。
サバンナRX-7〜FC〜FDと進化の過程で、ターボで武装し280馬力を絞り出すとんでもない進化を遂げたREも、環境問題には勝てずにFDをもって世界から消えてしまいました。
が、マツダ開発陣の執念と気合いで復活。それがRX-8です。
21世紀の車らしく、観音開きの4人乗り、REターボはNAとなり、5ATと6MTで武装され、スポーツカーと言うよりもGTカーに近い感覚に進化した気がします。
しかし、個人的にはあの面構え、あのおしり、かなり好きな形です。マツダスピードのエアロ搭載したら格好良すぎて失神状態。追い打ちをかけるようにマツスピバージョンまで限定販売するRX-8、最高です。試乗せずにはいられません。と言う訳で、試乗と相成りました。
試乗車は、標準車のMT仕様。210馬力モデルの赤でした。
内装は、かなり頑張っていると思います。ピアノ調の黒いオーディオ周り、メーターの色調やデザイン。良い感じです。
そして、MTミッションも予想以上にショートストロークでコキコキ気持ちいいものでした。
噂の観音開きドアは、後方からだけでは開けられず、小さな子供がいる家庭にも優しい仕様。中央にレールがあるため5人乗りとならないのが残念ですが、広くは無いものの4人家族には妥協出来るものと思います。
ストラトスブルーのマツスピバージョン。かなり欲しいです!
早速試乗に入ります。
気持ちの良いMTを1速に入れ、スタート。噂に聞いたように低速トルクが不足している為か、RE特有の慣性力が不足している為かスタート時はエンストにビビリながらクラッチミート。まぁ、言うほど気を使ってスタートした訳ではありません。並です、並。
そこからの加速は未体験領域!
ヒュイ〜ンと飛行機の様な、はたまたカワサキのマッハやKHの様な2スト3気筒単車の様な音で、どんどん回転数は上がっていきます。
レシプロしか乗った事が無い人間にとっては、気持ちよすぎるエンジンレスポンス。あっという間に6〜7000回転です。
でも、スピードは60`。速くはありません。
ブレーキは可もなく不可もなく、まぁまぁのレベルです。待ち乗りは問題ないでしょう。
あのレスポンスの良さ、それだけが体に残ります。「REってこんなに気持ちいいんだ〜」、「REってこんなに楽しいんだ〜」。これは素晴らしい! 素直にそう思いました。
「こんなフィーリングで、FDの280馬力なんて、変態的に気持ちいいのだろうな〜」、「スピリットRって中古でいくら位だろう」。そこまで考えさせられました。
マツスピバージョンのRX-8はエアロをまとったルックス、マツダスピードでファインチューンしたREなんて、乗らなくても良いに決まっています!
してやられました、REに・・
でも、買う事は今のところ無いだろうとも思いました。
なぜなら、遅いからです。
サーキットにどっぷりはまってしまった現在、ルックスも良く、乗っていて楽しいRX-8。いくら楽しくても、遅ければサーキットでストレスになる事は言うまでもありません。
もちろん、チューニングすれば速いでしょうし、RX-8で速い人もいるとは思いますが、筆者の腕ではブーストアップクラスのGT-Rでも刃が立ちません。
待ち乗りメイン、週末にドライブ程度の楽しみ方であれば、かなりお勧めの車です。
噂では、RX-7の復活もあるような無いような・・ これだけ楽しいエンジンでRX-7が復活したらと思うと、本当に楽しみです。